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Vol.1 神童と呼ばれた菅原道真。その波乱万丈の生涯に思いを馳せる。
2009/12/25
うつくしや 紅の色なる梅の花
あこが顔にも つけたくぞある
これは菅原道真が5歳のときに、詠んだ歌です。
あの美しい紅い梅の花をわたしの顔につけたくなりました・・・
こんな歌をまだ年端もいかない子供が詠んだのですから、
当時の大人たちもさぞかし驚いたのではないでしょうか。
神童と称された菅原道真は、その類まれな学問の才により出世を続け、
右大臣にまで昇りつめるのですが、その直後、大宰府左遷となってしまいます。
大宰府に来てからわずか2年、失意のなか道真がこの世を去った頃から、
都では天変地異が続き、道真の祟りだと恐れられたいいます。
道真の死後、大宰府天満宮が創建され、
以来、現代に至るまで永く、学問の神様として信仰を集めてきました。
特に受験生にとってはなくてはならない存在でしょう。
普段、信仰心が薄い人でも、いよいよ受験が近づくと
神にすがりたくなる気持ちは分からないでもありません。
でも、大宰府天満宮を訪れたら、ひたすら神頼みをする前に、
都を追われた道真の無念に、ちょっとだけ思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
【書・画】 吉田真紀
【吉田真紀プロフィール】
1977年、福岡県生まれ。10歳の頃から書を学び、高校は書道科に進む。
大学卒業後、2001年に「オフィスわく」に入社し、カリグラファーとして現在も活動。
個展や書ライブなどを行いながら、デザインユニット「ルネ・ジャパン」を結成して和デザインを生み出すなど、活躍は多岐に渡る。
http://www.rena-japan.jp/
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